直感と論理をつなぐ思考法 読書memo
◆戦略や論理は、「他人モード」⇔直感や妄想は「自分モード」
◆ただの妄想で終わらない。直感を論理に、妄想を戦略に落とし込む。
それが、「Vision Thinkingービジョン思考」。
◆4つの思考法
①カイゼン思考 誰かが規定したゴールを基準にすべてが動いている。
農地 PDCAサイクルを活用するなど、効率化を重視する。
⇒AI等によるオートメイション
VUCAワールド(正解がない時代) には通用しない。
②戦略思考 自分たちが勝てる目標を設定し、資源を集中配分する。
狩猟 荒野での分析、マーケティング。
⇒打率は高い一方、「データ病」に陥りやすい。
明確なエビデンスなしには、決断・選択できなくなる。
上と下の狭間で疲弊し続ける、終わりのないゲーム。
③デザイン思考 ビジネスとデザインを橋渡しするフレームワーク。
平原 手を動かして考える「プロトタイピング」
五感を活用して統合する「両脳思考」
生活者の課題をみんなで解決する「人間中心共創」
④ビジョン思考 個人的な関心からスタートし、創造性をドライブさせる思考法
人生芸術 個人を突き動かす欲求は、必ずしも社会的成功ではない。
他人の目を気にせず、周囲の景色を楽しみながら
「自分モード」の試行に没頭し、自らの道を踏みしめる。
◆どうやって、ビジョン思考(直感×ビジョンドリブン)を鍛えるか。
①世界を複雑なまま知覚する。
言語モードをオフにして、絵で考える。
「眼鏡の縁の一部が、光が反射して光っている」は言語で考えた結果。
「眼鏡に、白い部分がある。」ことに気づき、そのまま描くようにする。
ありのままで観るためのトレーニングを積み重ねる。
②De-Sign(概念を壊してつくり直す)
壊す :「あたりまえ」を裏返してみる。あえて逆に考える。
再構築:Metaphor(比喩)&Analogy(類推)を活用する。
例:うちの職場は動物園そのものだ。
⇒「うちの職場」と「動物園」の間に、
「メンバーがバラエティ豊かで、管理するのに手間がかかる」
といった類似性を見出している。
③早く失敗し、バージョンアップを繰り返す「サイクル」
具体化→フィードバック→具体化.。
正解はない。存在するのはつねに「更新」。
◆改めてなぜ、「自分モード」からはじめるのか
直線的な成長可能だったシンプルな時代は終わった。
結果が予測できないあやふやな世界では、トライ&エラーの反復を長期にわたって
継続するという戦略が最も頼りになる。
短期的には、失望や障害も考えうる。
しかし、その失望に耐えうるのは自分の内面から掘り起こした「好き」や「関心」
に他ならない。
「自分モード」こそが、目の前の変化の波に流されないための錨になってくれる。